ボツリヌス菌と呼ばれる細菌の存在、ご存知ですか?
不注意で摂取してしまうと、食中毒を引き起こす病原菌として有名な細菌なんです。

知らなかった、お母さん世代のあなたは要注意!
ボツリヌス菌は、はちみつの中に混入していることが多く、
知らずに乳児に与えてしまうと、重篤な症状を引き起こし、命にかかわるケースも・・・

ボツリヌス菌ってどんな細菌?
熱処理で殺菌できるの?
そんな疑問を、こちらの記事でまとめて解決です!

ボツリヌス菌とは?

2016-05-18b

ボツリヌス菌は、クロストリジウム属の細菌。
酸素の無い状態で増殖する性質を持つ、嫌気性菌です。
主に土壌の中に、芽胞の状態で広く分布します。

ボツリヌスの細菌は、菌の発育に適した状態で繁殖すると、
ボツリヌス毒素を作り出します。

これは、自然界の毒素の中で最強の毒力と言われる、脅威の毒素
特に肉類を好んで増殖する性質のある、ボツリヌス菌。
19世紀末のヨーロッパでは、ハムやソーセージが原因の食中毒が多かったので、
ラテン語で腸詰め、ソーセージを意味するbotulusからその名が付きました。

ボツリヌス毒素の恐怖

ボツリヌス毒素は、オウム真理教が生物兵器としての使用を試みたことでも有名な毒素。
地上最強の毒素と言われるだけあって、非常に恐ろしい症状を引き起こします。

ボツリヌス毒素の含まれる食品を摂取すると、
大人はボツリヌス食中毒、乳児は乳児ボツリヌス症を発症する危険があります。

ボツリヌス食中毒は、毒素に汚染された食品の摂取後、
8〜36時間後に突然症状が現れます。

症状が現れる時間は、毒素の摂取量によって左右されるので、
摂取量が少ないと、8日も経ってから症状の出たケースも。
汚染食品の摂取後、24時間以内に発症すると、
非常に重い中毒症状が起こると一般的に言われています。

主なボツリヌス食中毒の症状は、吐き気や嘔吐、頭痛、視覚障害、嚥下障害等の神経症状。
重篤者の場合、呼吸麻痺に陥り死亡します。

乳幼児ボツリヌス症とは?

上記でお話した通り、大人でも激しい中毒症状を発症する病原菌、ボツリヌス菌。
まだまだ身体の未完成な乳児には、与えないようによくよく気をつけなくてはいけません。

はちみつは、販売されているものの約5%がボツリヌス菌に汚染されています。
極微量なので、成人ならば摂取しても問題無いのですが、
乳幼児は腸内環境もまだ整っておらず、免疫力もとても弱いので、
乳児ボツリヌス症を発症するリスクが高いんです。

乳児ボツリヌス症の症状は、次第に母乳やミルクを飲む元気が無くなり、
便秘や、神経麻痺により脱力感が出てきます。

この神経麻痺が進行すると、呼吸筋麻痺により呼吸障害を引き起こし、死に至ることも。

食中毒についてはこちらの記事もご参考に!

赤ちゃんにはちみつを与えてしまった時の対処法

市販されているはちみつにボツリヌス菌が含まれている可能性は約5%ですし、
はちみつによる、乳児ボツリヌス症の発症報告もほとんど無いので、
不注意ではちみつを与えてしまったからといって、パニックに陥らなくても大丈夫。

しかし、発症しない確立が低いからといって、対処を怠ってはいけません。
はちみつを与えてしまったら、赤ちゃんに水やミルク等を飲ませてあげた後、
小児科に受診するようにしてください。

1歳になると腸内環境が整い、はちみつ内の微量なボツリヌス菌では発症しません。
赤ちゃんへのはちみつは、1歳を過ぎてから!

熱処理したら大丈夫?正しい殺菌方法

ご家庭で缶詰や真空パックの加工食品を作りたい場合は、殺菌方法に十分ご注意ください。

ボツリヌス菌の芽胞は熱に強く、加熱が不十分だと殺菌できません。
120℃で4分間以上の加熱で完全死滅するので、よく心がけておいてください。

ボツリヌス毒素は、芽胞と違って熱に弱いので、
食べる前に十分な加熱を行えば、ボツリヌス中毒の発症は避けられます。

また、ボツリヌス菌に汚染された食品は、かなり臭います。
異臭を感じたら絶対に食べないでくださいね。

毒と薬は紙一重!医療現場で活躍するボツリヌス菌

恐ろしい毒性を持つボツリヌス菌ですが、用法・用量に気をつければ、薬として使用できるんです。
近年、女性の間では、シワ取りの特効薬として人気が広がっています。


ボツリヌス菌の、筋肉を麻痺させる作用を利用して、
表情筋に注射・麻痺させることで、シワを無くすことができるんだとか。

筋肉を麻痺させると聞くと恐ろしく感じちゃいますが、
痛みも出血も少なく、アレルギー反応や副作用が出ることも無いんだそうです。

毒と薬は紙一重とはいえ、女性の美への探究心は凄いですね〜。

まとめ

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脅威の毒性を持つ、ボツリヌス菌
加熱殺菌を心がけ、不注意で摂取しないよう十分に気をつけていかないといけませんね。
これから先、夏場はただでさえ食品が腐りやすいので要注意です。

ボツリヌス菌にはハイターなどの次亜塩素酸が有効です。
消毒液を作り、ウイルスがついている恐れのあるものは徹底的に殺菌しましょう。
また、食器なども次亜塩素酸の消毒液で浸け置きし、消毒しましょう。

乳幼児を子育て中のお父さん、お母さんは、はちみつにご用心。
はちみつを与えないだけでなく、外食時や市販の食品を与える際も、
成分表にきちんと目を通すと良いでしょう。

しかし、用量に気をつけると、医療現場でお役立ちのボツリヌス菌。
あくまで自己責任ですが、シワに悩む女性は検討してみても良いかもしれませんね。