年々気温が上昇して、夏の時期にクーラーをかけないと、
熱中症になるかもしれません。
がクーラーをかけると、「くしゃみ」や「目の痒み」等に悩まされる人が居ます。
実は、これもれっきとしたアレルギーだと云う事をご存じですか?
今回はクーラーとアレルギーの関係性についてご紹介します!
寒暖差アレルギーかも?
暑い戸外から、冷房の効いた室内に入る。
または逆に冷房の利いた室内から暑い戸外に出ると、
鼻水が出たり咳やくしゃみが出た経験はありませんか?
「夏風邪かな」と思うけど、特に熱はなくて暫くすると
症状が治まる場合は寒暖差アレルギーかもしれません。
寒暖差アレルギーは、激しい気温の変化(寒暖差)により、
自律神経の働きが上手く環境に適応出来なくて起こる血管運動性鼻炎と呼ばれる鼻炎の一種です。
自律神経は、周囲の環境と身体を適応させる働きを持つ神経です。
寒くなると血管を縮めて体温を保ち、
寒くなれば血管を広げて体温を放出して、体温を一定に保とうとします。
ところが、自律神経が対応出来る気温差は約7度程な為に、
それ以上では上手く適応出来なくなります。
その為に鼻の粘膜の毛細血管が過剰に反応して、
鼻の粘膜が腫れてしまい、鼻水やくしゃみ等の症状が起こります。
カビが原因のアレルギー。肺炎になる事も。
寒暖差アレルギーは、自律神経が上手く働かない事から起こる物ですので、
一種の生理現象と言えます。
しかし、中にはクーラーが原因で肺炎を発症させるアレルギーもあります。
冬の間使う事のなかったクーラー(エアコン)を使うまえに、
しっかりクーラーを掃除していますか?
掃除が不十分ですと、
クーラーの中に黒カビが繁殖しているかも知れません。
そうして、繁殖した黒カビはクーラーの冷気と一緒に、室内一杯に拡散します。
この黒カビはトリコスポロンと呼ばれるカビで、
何度も吸うと、夏型過敏性肺炎とよばれる発熱や咳、
呼吸困難を起こす肺炎を発症する可能性があります。
カビの胞子を何度も吸ううちに免疫抗体が出来た人に症状が出ます。
クーラーを使う事で、カビの胞子が拡散されて、
その胞子を吸い込むことでアレルギー症状が出ますので、
夏になる(クーラーを使う)と咳が出始めて、
涼しくなる(クーラーを使わなくなる)と咳が治まる場合は、
トリコスポロンのアレルギーが疑われます。
こんな症状は要注意。
- 去年の夏も咳が止まらなかった。
- 旅行に行く等、数日外泊すると症状が治まる。
- 最近引っ越した。
- 同じ職場で何人も咳をしている。
- 風邪薬を飲んでも効果があまりない。
- 熱は無いのに咳だけが酷くなる。
- 症状が酷くなり、呼吸がしにくくなった。
このような症状がある場合は、トリコスポロンアレルギーかもしれませんので、
早めに病院で診察して貰う事をお勧めします。
そのまま放置すると・・・
ただの夏風邪だろうと放置して、
何年も過ごすと毎年夏になるたびに夏型過敏性肺炎を繰り返すことになります。
夏型過敏性肺炎を繰り返す事で慢性型に進展する恐れがあります。
慢性型になると、肺胞が次第に繊維化して硬く縮みます。
このような状態を肺線維症と呼びます。
肺線維症は呼吸困難を起こす為に、
酸素マスクを常時着用するようになる場合もある恐い病気です。
クーラーのカビのやっつけ方。
クーラーを使う前に、
きちんとフィルターやクーラーの内部の汚れを取ってから使います。
運転開始後10分間は部屋の窓を開けたまま送風運転にします。
そうすることで、クーラー内部から放出されたカビは室外に排出され、
その後は放出されるカビの量が激減します。
また、クーラーを切った後は、クーラー内部に沢山の水滴が付いていて、
カビにとっては快適な状態になっていますので、
送風運転を1時間程してクーラー内部の温度を下げるとクーラー内部のカビが死にます。
その他にも、
- 調理中は換気扇を使用し、調理後もしばらくは換気扇を回す。
- クーラー(エアコン)の冷房後は、除湿や送風を1時間ほどしてから停止する。
- 家具の裏側は5センチほど隙間を開ける。
- 帰宅後、すぐに窓を開けて換気をする。
- 雨などで、窓が曇る場合はすぐに換気をする。
- 洗濯物は出来るだけ、室内干しにしない。
- 風呂のお湯は、入浴後すぐに流してしまう。
出来るだけ、カビにとって快適な環境にしないように
日々の暮らしに注意しましょう。
こまめなお手入れができないときは
クリーナーに助けてもらいましょう!
肺線維症に一度なると、肺の状態は元に戻りませんので、
夏風邪をよく引く場合は、夏型過敏性肺炎かもしれませんので、
早めに病院で診察をして貰う事が大切です。