急性胃腸炎になって下がらない場合、薬などを使って熱は下げた方がよいのでしょうか。

急性胃腸炎とは、今まで元気だったのに
いきなり腹痛嘔吐下痢発熱が起きることをいいます。
これは急に発生する胃腸の炎症のことでいろいろな原因によって引き起こるのです。

暴飲暴食でも腹痛や嘔吐、下痢になり、
寒い冬の季節に爆発的に増えるのがノロウイルスによる感染性胃腸炎です。

乳幼児では、ロタウイルスによる胃腸炎がよく知られています。

暑い夏には食中毒による細菌性胃腸炎が増えるのですが、
夏風邪の原因になるウイルス感染によって胃腸炎になることもあるのです。

急性胃腸炎とは?

 

急性胃腸炎は、冬場に流行ることが多く、
カキなどの二枚貝を食べて発症することがあるのですが、

非常に感染力が強く
嘔吐物や空気中に舞い上がったほこりでも感染してしまうこともあるのです。

ウイルスに感染して1~2日で発症し、
普通は3日ぐらい経てば回復するのですが、
子供や高齢者は免疫力が弱く、重症化してしまう恐れがあります。

こちらの記事でも急性胃腸炎について詳しく説明しています。

急性胃腸炎の対処法とは?熱は下げた方が良いの?

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急性胃腸炎を起こすウイルスを殺す薬は今現在無いので、
ウイルス性の急性胃腸炎になってしまった時の対処法をいろいろと紹介していきます。

胃腸を休ませる

急性胃腸炎になってしまったときの1日目は、
吐き気嘔吐下痢がつらいと思います。

これらの症状は胃腸の中で増えたウイルスや毒素を
できるだけ早く体の外に出そうとする働きなので、全部出し切ってしまった方が早く治るのです。

したがって、これらのつらい症状は体本来の防衛反応なのです。

この時に下痢止め吐き止めを飲むと、
ウイルスの排出を邪魔することになってしまうのです。

この段階で大切なことは、まず胃腸を休ませることと
脱水症状を起こさないようにするということです。
吐き気がひどいときは、食べたり飲んだりしないで安静にすることがもっとも良い方法なのです。

脱水症状にならないようにと
水分を取ろうとすることは良いことなのですが、
脱水とは体液、つまり水分と電解質が失われた状態のことなので、
無理矢理水を飲んで吐いてしまうと、
胃液に含まれる電解質も失われ、逆に脱水症状が進行してしまうのです。

ですから、しばらくは何も飲まないようにして、
吐き気が落ち着いたら経口補水液などの電解質飲料をまずは「ひと口」飲んでみましょう。

脱水症状時の水分補給にもっとも適している飲料が経口補水液です。

もし、これで吐いてしまったらまたしばらく飲むことをやめましょう。
ひと口飲めたら、少しずつ飲む量を増やしていきましょう。

発熱は敵ではない

急性胃腸炎で熱が下がらない場合、熱は下げた方が良いのでしょうか?
結論から言いますと無理矢理下げない方が良いと思います。

風邪などのウイルス感染症のときには、
身体の免疫が反応して熱が出るのですが、
これは体温が上がることで体内のウイルスが増えにくくなるのです。

急性胃腸炎による発熱は、
普通1日ぐらいで自然と下がってくるのですが、
解熱剤を使って無理矢理熱を下げてしまうと、
その分ウイルスが体内で長く生きてしまうので、
身体はもう一度熱を出してウイルスを殺そうとするのです。

発熱は自然治癒力であり、
解熱剤は逆に病気の回復を遅らせてしまう恐れがあるので気をつけましょう。

また、解熱剤を使い過ぎると胃腸の粘膜が荒れたり、
熱を下げるために汗を大量にかいてしまうので、脱水症状が進行してしまうのです。

ですから、熱があるからといって解熱剤を飲むというよりは
熱のせいで頭痛関節痛がつらいときにだけ飲むようにすることが、
上手な解熱剤の活用法です。

お腹が空くまで食べない

胃腸炎になってから何か食べ始めるときは、
お腹が空いたら」ということが原則です。

無理に食べて栄養をつけて治そうとする人が多いのですが、
胃腸に炎症があるときは食べ物を消化吸収する働きが正常に機能していないので
無理に食べると腹痛嘔吐下痢長引く原因になってしまいます。
したがって、何も食べずに胃腸を休ませた方が早く回復しやすいのです。

身体には予備力があるので、
1日ぐらい何も食べなくても全然平気なのです。

「お腹が空いてきた」というのは、
「胃腸炎が治ってきたから食べ物を食べてもいいですよ」
という合図なので、お腹が空くまでは水だけで様子をみて、
お腹が空いてきたら消化の良いお粥のような食事を食べて
2~3日ぐらいかけて少しずつ普段通りの食事に戻していくようにしましょう。

学校や職場への復帰時期

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ウイルス性の急性胃腸炎は非常に感染力が強く
まだ完治していない状態で学校や職場出ていくと
まわりの人にうつしてしまう恐れがあります。

しかし、登校や出勤停止の期間は
インフルエンザのように決まっていないのです。

便には発症してから
2~3週間ぐらいの間はウイルスが残っているのですが、
自宅待機の期間としては「下痢や嘔吐が無くなり、身体の状態が回復するまで」とされています。

よって、もしわからない場合は、
自己判断せずかかりつけのお医者さんに相談してみるようにしましょう。

最後になりますが、急性胃腸炎の症状が軽い場合は、
上記のように治療すれば、家庭でも治ると思います。

ただし、乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こしやすいので気をつけてあげましょう。

また、症状がひどく長引いたり、熱が下がらなかったり、
便に血が混じるなどの場合は、重症化している恐れがあるので、
早めに病院へ行って診察してもらうようにしましょう。