子供の頃の水疱瘡のせいで、
目立つところに跡が残ってしまった人は少なくないはず。
顔なんかに残ってしまうと、どうにも気になりますよね。
そんな水疱瘡の跡は、
美容整形でおなじみのレーザー治療で消せるのでしょうか。
水疱瘡と天然痘の違いなども併せて、お伝えします。
水疱瘡と天然痘の違い
私たちの時代にはもう意識することも無くなりましたが、
ひと昔前は、天然痘(痘瘡)という伝染病が猛威を振るい、たくさんの人の命を奪ってきました。
症状は、急激な発熱ののち、顔や手足に水痘ができ、
それが化膿してかさぶたになり剥がれ落ちる経過をたどります。
予防接種は普及する前はウイルス血症により死亡する患者も多く、
運よく助かっても、一生残るたくさんの「あばた」ができてしまうことが普通でした。
この病気と水疱瘡の違いは、まず原因ウイルスが異なること。
症状の違いとしては、発熱しても水疱瘡の方が低いこと、
水疱瘡はウイルス血症を起こさずに完治する可能性が高い病気だということが挙げられます。
そもそも、天然痘は既に世界で撲滅宣言がなされている病気のため、
ウイルス兵器などに悪用されない限り、感染することはまずありません。
ぽつぽつと水ぶくれが出る病気は、水疱瘡だと考えるのが自然ですね。
水疱瘡については、こちらの記事も参考にしてみてください(*^^*)
水疱瘡の跡はレーザーで消せる?
水疱瘡は天然痘とは異なりますが、
あばたと呼ばれる皮膚がくぼんだような跡が残りやすい病気という点は同じです。
この跡をにきび跡などのようにレーザーで消すことができるかというと、
「程度による」のだそうです。
レーザー照射によってできることは、
くぼんだ部分を盛り上げるのではなく、
くぼみと周囲の境目をなめらかにして目立たなくする程度。
そのため、跡が多かったり、あまりに深い場合はお勧めできないとのことです。
それでもどうにかして跡を消したいという場合は、
ヒアルロン酸を注射してくぼみを盛り上げたり、
跡を外科手術で縫い縮めたりする処置もあるようなので、
詳しくは跡の程度を見てもらってから医師に相談しましょう。
ちなみに一例ですが、レーザー照射で跡を目立たなくする場合、
一回5000円の照射を一か所につき3〜10回程度行う必要があるそうです。
費用にして15000円〜50000円、
これを高いと考えるか安いと考えるかはその人の価値観によりますね。
水疱瘡の予防接種について
今では、水疱瘡にもワクチンがあり、
2014年からは定期接種の一つとして、
1〜2歳の赤ちゃんが無料で受けられるようになっています。
この予防接種は、
水疱瘡事態を完全に防げるわけではありませんが、
感染しても軽い症状で済むというメリットがあります。
でも、その定期接種が受けられるようになる前に生まれ、
しかもある程度大きくなるまで水疱瘡の機会が無かった人が
今後の感染に備えるには、任意で予防接種を受けるほかありません。
任意接種の費用は、6000円〜10000円程度で、全額自己負担です。
ほんとそう。かかっても軽く済むのは利点だと思う。水疱瘡してなくて大人になってからワクチン接種したけどその後罹患。でも信じられないくらい軽くで済んだ。跡なんてひとつも残ってない。水泡の数も少なかったし、子供がやった時よりぜんぜん軽かった。
— 恵利文萌*10/8東4し26b (@rie_846) September 8, 2016
このように、大人になってから接種したおかげで、
感染しても軽く済んだという人も多いようです。
また、子供の頃にかかったからと安心もできないようです。
最近、水疱瘡の免疫は20年しかもたないということがわかってきました。
と、いうことは、子供の頃にかかっても、
再度感染する恐れがあるということですよね。
全ての人が20年後に必ずかかるというわけではありませんが、
心配な方は抗体の有無を調べる検査もあるので、一度確認してみてはいかがでしょうか。
予防接種を受けたからといって完全に安心しきってはいけません。
徹底して予防をしましょうね(*^^*)
まとめ
水疱瘡の跡は子供の頃よりも、
大人になってからの罹患の方が残りやすいそうです。
しかも、顔全体に複数残りやすいのだとか……。
また、妊婦さんがかかると
赤ちゃんに大きな影響を及ぼすことが少なくないため、
跡が残って見た目が気になることも含め、女性の場合は特に気を付けたい感染症の一つです。
昔は、子供のうちに
水疱瘡をわざわざ友人や兄弟からうつしてもらったりしていましたよね。
敢えて近くで過ごしたり、くっついてみたり……。
それは、大人になってからの感染で
重症化させるのを避けるという目的もあったようです。
これは、当時の親たちの生活の知恵だとも言えますね。
しかし、今は予防接種が当たり前の時代です。
定期接種を受けられない年齢のお子さんも、抗体が無い大人も、
水疱瘡の予防接種について考えてみてはいかがでしょうか。