「マイコプラズマ肺炎」という感染症が流行したというニュースをたまに目にします。
この病気の正体は、一体どんなものなのでしょうか。
また、マイコプラズマ肺炎と間違えやすい、よく似た病気もあるようです。
今回は、マイコプラズマ肺炎の知識についてご説明します。
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという、
ウイルスと細菌の中間くらいの病原体に感染することで発症する病気です。
症状は、初期段階では38℃以上の高熱と頭痛や倦怠感ですが、
この段階では咳は出ないのが一般的です。
発症の数日後から、
痰が絡まない乾いた咳が出るようになります。
この咳は時には一ヶ月以上も続くことがあり、
重症の場合は、呼吸困難や息苦しさを感じることもあります。
長期にわたる咳のため、
いつの間にか腹筋が鍛えられてしまったという声もあるほどです。
ゆみちゃーん!!お久しゅう!お久しゅう!!マイコプラズマなんつー流行りもんにひっかかって咳しすぎて腹筋割れそうよ!つらい:(´◦ω◦`):
— あるえ、かも (@ryoyushi_kamo) September 29, 2016
腹筋がついて良いのか悪いのか……という感じですが、
それだけ咳が激しいと仕事や睡眠に支障が出ますよね。
マイコプラズマ肺炎の治療は、抗生物質の投与が主になります。
軽度ならば抗生物質の投与だけで良くなりますが、
咳が酷い場合はステロイド剤などを併用して、咳を抑える処置もとられます。
感染経路はどこから?予防のためには
マイコプラズマ肺炎は、
一年中感染の可能性がありますが、特に冬に流行しやすい傾向があります。
この病気は風邪と同じく、唾液を介して人から人へと感染します。
また、唾液が直接鼻や口に侵入する飛沫感染、
唾液が付いたものを経由する接触感染の両方ともあり得ます。
流行期が冬ということ、感染経路が似ているという理由で、
子供の場合は溶連菌感染症と合併して起こることも多いようです。
どちらかの病気で体力が低下し、
他の病原体が侵入しやすい状態になっているのも合併しやすい理由です。
予防のためには、マスクをして外出することや、
帰宅後のうがい手洗いが主となります。
また、家族間での流行が多いため、
家族に発症者が出た場合は、完治するまで接触は避けた方が良いですね。
特に、14歳以下が好発年齢とされているので、
子供同士の接触には注意したいところです。
溶連菌感染症についてはこちらの記事も参考にしてみてください(*^^*)
風邪との違いはどんなところにある?
症状、感染経路など、
マイコプラズマ肺炎は風邪と似ているところがたくさんあります。
ですが、ただの風邪と思って放置してしまわないように、違いを押さえておきましょう。
まず、初期症状は風邪に似ていますが、
その後に来る咳が、風邪よりもかなり長く続きます。
この咳は熱が下がっても激しく出続けることや、
風邪とは違った乾いた感じがするので、
「風邪じゃないかも……」と異変に気付く人は少なくないようです。
咳だけが長引いていると思ったら、
マイコプラズマ肺炎を疑った方が良いかもしれません。
感染力はそれほど強くないと言いますが、
やはりうつる病気ですから、
早めに治療を行った方が周囲のためでもあります。
タバコを吸う人が重症化しやすい理由とは
「喫煙者はマイコプラズマ肺炎が重症化しやすい」
という話を聞いたことがありますよね。
これは、喫煙習慣があると、
気管支の繊毛がうまく働かなくなることが原因です。
気管支には繊毛という毛のような組織があり、
これが異物などを外側に送り出して身体を守っています。
ですが、喫煙によってこの繊毛の働きが低下すると、
必然的に異物が身体の奥へと入り込みやすくなります。
その異物が原因で激しい咳が出て、体力なども低下することから、
重症化しやすいと言われているそうです。
また、マイコプラズマ肺炎発症中は、
普段喫煙している人でもタバコの煙が受け付け難く、
咳の原因となるため、治療中だけでも禁煙をすすめられます。
まとめ
ひと昔前はそれほど多くなかった気がするマイコプラズマ肺炎ですが、
2011年ごろから流行しやすくなってきているそうです。
その原因は、昔は効いていた抗生物質に
耐性がある病原体が出てきたせいだと言われています。
以前まで、マクロライド系という系統の抗生物質が
マイコプラズマ肺炎の治療に使われていましたが、
この系統の抗生物質が効かないせいで治療が長引き、
その結果感染者が多くなってしまったということでしょう。
このような話のほか、
誰かが病原体を上空から撒き散らしているという
根拠のない陰謀説もあるそうですが、本当だとしたら恐ろしいですね。
ケムトレイル
①新種のインフルエンザやマイコプラズマ肺炎を空からばら撒く事に
よって人口削減を図ると同時に、巨大製薬会社の莫大な利益となる。
②人工的に気象変動を起こしたり、人工地震を引き起こす際に、
飛行機で大気をイオン化する為にケムトレイルが散布される。— jun*k (@desphaera) February 14, 2013
もちろん、そんなことは無いと思いますが、
信じている人は思いのほか存在するようです。
ともあれ、うがいや手洗いなどの予防策をしっかり取って、
病原体に負けない身体作りをしていれば安心ですね。
習慣化していれば、うっかり感染してしまうことも防げそうですね。