寒い冬の季節、暖房グッズに頼る人は多いと思います。
そんなときに注意したいの が「低温やけど」です。
使い捨てカイロやストーブ、ホットカーペット、湯たんぽ、電気毛布、
電気こたつなどによってふとした油断から低温やけどを起こす人が最近増えてきているのです。
ここでは、気になる低温やけどの原因や仕組み、予防や対策について紹介していきます!
低温やけどの原因や仕組みとは?
やけどは熱の直接的な作用によって皮膚や皮膚の下の組織のタンパク質が
変性してしまうことによって起こる症状です。
温かく快適と感じるのは体温より少し高いぐらいのの45度前後の温度です。
しかしながら、心地よいからといって長時間45度~60度くらいの
熱源に体の同じところがが触れていると、皮膚は熱による損傷を受けてしまい、
低温やけどを起こしてしまう恐れがあるのです。
どうして低温なのにやけどするのかというと、使い捨てカイロなどの生温かいものでも、
その熱が1か所に加わり続けることによって皮膚が圧迫されて血管も押し付けられてしまい、
少しずつ皮膚の内側へと広がりダメージを与えてしまうからなのです。
低温やけどは45度前後で30分~4時間、50度ならば2~3分で発症するといわれています。
参考:貼るタイプのカイロ(平均温度50度~60度)のほうが
衣服に貼らないタイプのカイロ(平均温度40度~50度)よりも温度は高い傾向にあります。
低温やけどは知らないうちに重症化する?
低温によるやけどの場合、長い間触れていても熱や痛みを感じにくく、
やけどは低い温度で少しずつ進みます。
よって、見た目的にはひどく見えず、軽症と勘違いしてしまいがちなのです。
低温やけどに気づいたときにはすでに皮膚が赤く腫れていたり、
水ぶくれができてしまっています。
さらに重症化してしまうと、皮下組織が壊れて皮膚細胞の一部が壊死(えし)してしまう恐れもあるのです。
この場合は手術による皮膚移植などが必要となり、
感染症にもかかりやすくなってしまうので、
入院しなくてはいけなくなり治るのに何ヵ月もかかることになります。
低温やけどを最も起こしやすい部位としては、感覚が鈍い脚です。
脚は他の部位より熱や痛みを感じにくく、特にかかとやくるぶし、
すねなどは、皮膚のすぐ下に骨があり、
熱源に押しつけられていると毛細血管が圧迫されてしまい血流が滞り、
そこに熱がこもってしまい低温やけどを起こしてしまうのです。
そして、冷え性でカイロや湯たんぽなどをよく使う女性、
高齢や糖尿病によって手や足の先の感覚が鈍っている人、
体の不自由な人や自分で寝返りの打てない赤ちゃんなどは低温やけどに注意しなくてはいけません。
また、疲れていたり、お酒を飲んでそのままホットカーペットや
こたつで寝てしまったために低温やけどになってしまったという場合も多いです。
低温やけどを予防するためには?
低温やけどの予防として、当たり前のことなのですが
暖房グッズは取扱説明書をよく読んでから正しく使うようにしましょう。
そして、以下のことを気を付けるようにしましょう。
直接皮膚にあてない
使い捨てカイロは必ず衣服の上に貼り、直接皮膚にあてないようにして、
長時間1カ所にあてないで使用時間を守るようにしましょう。
靴用カイロは、酸素の少ない靴の中で使うように作られているので、
他の用途で使うと酸化反応が過剰に起こってしまい高温になるので他の部位では使わないようにしましょう。
寝ている間は使わない
寝ている間には湯たんぽによる低温やけどが圧倒的に多く、
厚手のタオルやカバーなどに包んでいても低温やけどを起こしてしまうことがあるのです。
よって、寝る前に布団の中に入れて温めておいて、寝るときには布団から出すようにしましょう。
湯たんぽなどに足を直接つけたまま寝てしまうと、
圧迫されて血流が悪くなり低温やけどを促してしまう恐れがあるので注意するようにしましょう。
電気毛布なども寝る前に布団を温めておくか、寝るときには電源を切るか、
1~2時間で切れるようにタイマーで設定するようにしましょう。
そして、ストーブの横、こたつ、ホットカーペットの上や
使い捨てカイロを貼ったまま寝ないように気を付けましょう。
低温やけどになってしまったときの対策は?
低温やけどになってしまった場合、まずは皮膚科へ行くようにしましょう。
応急処置としてはただ冷やせばいいというだけではないのです。
水ぶくれができてしまった場合、自分では破かないようにしましょう。
水ぶくれが綺麗なままであれば感染予防のためにそのままにしていたほうが良いのです。
もし破れてしまっている場合は、綺麗に皮をとってきちんと消毒しましょう。
また、間違った薬を塗ったり、ガーゼやテープなどでかぶれてしまうと、
炎症を起こしてしまう恐れがあるので、患部は清潔にしましょう。
その後に、よく冷やしてからキズパワーパッドなどで患部を保護ししてください。
もし患部が大きい場合はジャンボサイズで保護しましょう。
キズパワーパッドはたくさんの種類があるので
大中小の大きさを常備しておくと便利です(*^^*)
低温やけどの状態にもよるのですが、皮膚に潤いのある状態を保って
乾燥を防ぐことが重要になるので、傷を洗って乾かさないようにラップをすることも効果的とされています。
まとめ
最後になりますが、低温やけどかもと思ったら、
見た目的に異常やあまり痛みを感じなくても、皮膚の深いところで
やけどを起こしている恐れもあるので、感染症予防のためにも決して自己判断せず、
早めに病院へ行くようにしましょう。
やはり寒くなると暖房グッズを使用することも増えると思うので、
使用方法に注意しながら、寒い冬を元気よく乗り切りましょう。